代車で借りてるクラウンも、そろそろ返却の時期。奇しくも(?)同じような世代のセダンが2台あるので、
乗り比べの感想など書いてみます。
トヨタ・クラウン(セダン)・ロイヤルサルーン(E-MS135,直6,3000cc)
「いつかはクラウン」という言葉が絶頂だったころ(だと思う)のモデル。ハードトップもセダンも見た目はあまり変わらないが、
比べて見るとタクシーにしか見えないのは、セドリックと同じような感じ。
内装:
豪華というよりは必要十分という感じで、そんなに派手ではないが、10年以上経っている車なのに建て付けはしっかりしていて、
異音やズレが少ないのは凄い。よくわからないスイッチやらランプやらが意味不明に大量にあるのが、
この頃の高級車っぽい車の特徴なのだろうと思う。いくら故障が少ないトヨタ車と言えども、
これくらい年数が経つとその殆どが機能しなくなっていたりするが、結局それらが無くても困ることは無いという程度のものだった(ただし、
バックミラー調整は動作して欲しかった。フェンダーミラーなので。)。
エンジン:
7M型3000cc。M系直6のNAモデルの中では多分最強エンジンだと思うが、それを感じさせることはあまり無い。
もっさりとしたレスポンスに、そんなに太くないトルク設定などなど、実用エンジンとして見ても、いまいちの感が拭えない。
踏めばそれなりに速いが、それだけといった感じ。燃費は非常に悪い。
ハンドリングとか:
クラウンの乗り心地を「雲に乗るような」と形容することがあるが、まさにその通り。良くも悪くもフワフワしていて落ち着かない感じ。
前項でエンジンのレスポンスについて書いたが、この乗り心地の影響も多分にあると思う。なんというか、
シャーシとイスの間に風船でも挟まっているようで、とにかく全ての動きが1テンポ遅れる。ハンドルを切ろうが、ブレーキをかけようが、
とにかく操作がリニアに反応しないくて、怖い。後ろに座って寝ているだけなら、良い車だと思うけど、運転している本人が車酔いした、
という事実は伝えておかなくてはならない。
総評:
これらの感想をプラスと思える人にはたまらない車だと思う。アクの無い平均的な車を作るメーカーがトヨタと思いきや、
これは十分個性的ではなかろうかと。ちなみに現行モデルの乗り味は全然違うので、この乗り味が好きだった人はこの頃のモデルを選ぶしかない!
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日産・セドリックセダン・ブロアム(E-Y31,V6,2000cc,平成4年式)
バブル全開のころ、日産がハンドリングの向上に狂っていた世代の車。ハードトップ系のグランツーリスモや、
3ナンバーのシーマに隠れて、クラウン同様にタクシーにしか見えないセダンはやっぱり地味な存在。
内装:
高級車というより実用車という風情で、よく言えばシンプル。クラウンと比べるとその作りは明らかに劣り、
パネルのズレからくる異音はかなり賑やか。この辺がメーカーの限界なのか、割り切りなのかははっきりしないが、
気にしない事が出来ない人は素直にクラウンに乗った方が良いと思う。
エンジン:
シングルカムのV6エンジンは、その排気量のせいもあってトルクが無いが、余計なモノがついてない分静かで、吹け上がりが軽く、
レスポンスも良い。でも遅い。踏めば踏んだだけ音は大きくなるが、加速度を感じるほどの勢いはなく、至ってマイペースな走りである。
重くて古いエンジンなため燃費は非常に悪い。
ハンドリングとか:
意外と良く曲がる走りやすい車である。コーナーのたびに激しくロールするも、曲がれば曲がっただけという感じで、
ロールの出方がリニアなのでわかりやすい。多少なりとも走りを意識して作ったという感じはする。ボディ剛性はクラウンのほうが高い。
ローダウンとかインチアップはしないほうが幸せだと思う。
総評:
発売から20年近く経っていながら、まだ作っているというのが驚異。別段面白いところは無いけど、実用で使うには、
サイズといい走りといい、ちょうどいい感じ。
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結局どちらも甲乙付けがたい。どちらも一長一短あって、面白いです。
いろんなモノのグローバル化が進んで、癖のあるものがなかなか無い昨今。ちょっと古い車には、まだまだ個性的なのがありますよ。
Y31にRBって凄いよねぇ。良く収まったねぇ。
R31にVGっていうのは見たことあるけども。。。
それだけやってて、ドアの開閉が普通に出来るなら
結構凄いかもしれないですよ。
このころのピラー無しなハードトップは、
リフトで上げただけでボディに歪みが出ますから。(汗
ほんとは、Y31シーマが欲しいけど、
これはもうまともな車が無いんだよねぇ。
Y31グランツ、友だちの友だちが乗ってます。とはいえ心臓は手の入ったRB25DET(推定400馬力?!)にスワップ済みでしたが…。
ハードトップにパワーのあるエンジン、おまけにドリドリする人なので、補強なしのボディはドアの締まりも怪しいぐらいにヨレヨレでした…。そのうち窓とか外れるんじゃないかな…?
この時代の日産って、ボディと電気系がかなり怪しい作りなのに、エンジンだけは気持いいクルマが多いですよね。「この瞬間が日産車だね」のキャッチコピーが、妙な方向に流行ってましたね。笑。